角川文庫
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先日、井の頭線で座って本を読んでいたら隣に女性があとから座ってきました。
鼻をぐすんと何度もしてるんですよね。
泣いていたんだと思います。
その時プーシキンの『オネーギン』を読んでいまして、ちょうどオネーギンがタチヤーナに手紙の返事をしてタチヤーナの想いを諦めさせるシーンでしてね、そのときのタチヤーナの気持を偲んでいた時の出来事でしたから、とってもその女性に同情したい気持ちになりました。
何度も鼻をティッシュでかんでいたので、そのティッシュが切れたらハンカチを渡そうと準備をしていたのですが、そうはなりませんでした。
別に自分が何か出来る力があるとは思ってないんですけど、その日はヴィヴィアンのエンジェルパンツを履いていたものですからその天使を見て、自分も天使にならなければと思ったんです。
女性の涙に私はとってもショックを受けます。
その人を泣かせるようなことがなんであるんだと思い悲しくなります。
声をかけるのも難しい状況だったので、その人が一瞬でも私の足に描かれている天使の絵を見ればいいなぁと願いながら黙って座っていました。
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